清宮まさかの捕手転向プラン 早実・和泉監督を直撃

2016年11月17日 11時00分

今オフのコンバート構想を明かした和泉監督(右)。清宮(左)はどうなる?

 第47回明治神宮野球大会は15日、高校の部・決勝が行われ、早実(東京)は履正社(大阪)に6―11で敗戦。40年ぶりとなる秋の王者にあと一歩届かなかった。早実の怪物スラッガー・清宮幸太郎内野手(2年)は初回、高校通算76号となる先制ソロを放つなど3打数2安打2打点と活躍したが、主将としてチームを勝利に導くことはできなかった。そんな清宮にはリーダーシップを磨くため捕手転向をすすめる声が…。「捕手・清宮」はあるのか。早実・和泉実監督(55)を直撃した。

 

 ノーガードの殴り合いだった。先制パンチを放ったのは清宮だ。初回に右翼へ、神宮球場初アーチとなる先制のソロ本塁打。履正社の“西のスラッガー”安田尚憲内野手(2年)の3ランで逆転された早実だが、その裏に打者一巡の猛攻で一挙5点を奪い再逆転した。しかし、履正社の底力が一枚上手で、近畿王者は4回に打者一巡の猛攻で7得点し、試合の大勢が決した。

 

 清宮は「上には上がいる。逆にここで優勝ではなく準優勝で終わることで、さらに成長できるきっかけにもなったかなと思う。一冬越えて、またもっと強いチームにしていきたい」と悔しさをかみしめ、今冬のスケールアップを誓った。

 

 昨冬は中堅コンバートを経験したが、春先に右肩を痛め定位置である一塁に逆戻り。プロを目指す上で他のポジションを経験しておくことが望ましく、早実OBからはこんな意見が上がっている。「キャッチャーコンバートですよ。実は去年の冬に一番ありそうだったのがキャッチャーだった。和泉さんはああ見えて大のコンバートマニア。なかでも自分が現役時代に守っていたキャッチャーに強いこだわりを持っている。去年甲子園で4強に残ったときの(主将の)加藤(雅樹捕手)ももとは外野手。リーダーシップを見込んでの抜てきだったんです」

 

 清宮の捕手転向はあるのか。指揮官を直撃した。

 

 和泉監督:(捕手をやれば)考えるクセはつくよね。その場その場の状況判断とか、全体が見えるポジション。あと、すぐに配球が読めるようになるわけじゃないけど、きっかけにはなる。加藤は配球を考えて打つほうもよくなった。精神的にもリーダーシップを取るようになったしね。

 

 ――主将向きのポジションだ

 

 和泉監督:俺はキャプテンじゃなかったからなあ。たしかに大学、プロだと司令塔だよ。でも高校ではそこまで人材がいない。精神、技術、全部クリアしてたらやるべきだと思う。

 

 ――清宮が実際にやる可能性もあるのか

 

 和泉監督:可能性としてはある。キャッチングうまいし、頭もいい子。でも、そこのリスクをかけるより、他にやるべきことがある。高校野球ではファーストの守備はすごく大事。清宮のファーストは今やチームにかけがえのないものになってるから。プロ養成所じゃないからね。清宮中心にチームづくりしているわけじゃない。

 

 ――仮に本人が「やりたい」と言ったら

 

 和泉監督:今までそういうことはなかったし、言わないでしょ。フォアザチームの精神を持ってる子。自分の役割を自覚してる。

 

 ――この冬のコンバート案はないのか

 

 和泉監督:チームとしてはあると思う。でも、清宮どうこうではない。うまくはまってるものをわざわざ動かす必要ないでしょ。

 

 来春センバツまで4か月あまり。冬を越えて早実が、そして清宮がどんな進化を遂げるのか。ポジションも含めて、怪物の動向から目が離せない。