オリックス金子がFA糸井に残留コール

2016年11月10日 11時00分

糸井に残留コールを送った金子

 FA去就が注目されるオリックスの糸井嘉男外野手(35)に向けてエースの金子千尋投手(33)が残留コールだ。糸井は7日にFA宣言。11日の他球団との交渉解禁日が迫るなか、2014年オフにFA宣言した経験者でもある金子が口を開いた。

 

 ほっともっとフィールド神戸などでトレーニングに励む金子は「糸井さんが決めること」と前置きしながらも「残ってもらいたいと思ってます」と話した。自らも2年前のオフにFA騒動を経験した。その年、オリックスは2位に躍進。金子は16勝5敗の好成績を残し、沢村賞に輝いた。そしてFA宣言し、メジャーを巻き込んでの大争奪戦に発展。年末まで結論が持ち込まれ、最終的に4年20億円(推定)の大型契約でオリックスに残留した。そんなFAの“先輩”が糸井に残留コールだ。

 

 エースだからこそ主砲・糸井の存在の大きさがわかる。「糸井さんはやりたいことの目標を持ってそれに近づこうとやり方を考えて努力する。そういう人は多くない。普通の人は目標は立てられてもそこからどうするか、ができない。若い選手には勉強になると思う。その意味でもチームにいてほしい」(金子)。目標を掲げるのは簡単だが、それをクリアするためにどういう方法があるのか、何が必要かを考えて努力するのが糸井流。そんな姿こそオリックスの若い選手に必要であり、見習う部分だと金子は考えている。

 

 実際、糸井は昨オフからキャンプにかけて太ももの付け根の腸腰筋を鍛える科学的トレーニングに取り組み、太ももを上げる新走法をマスター。35歳にして53盗塁をマークし、盗塁王獲得につなげた。シーズン中は早出のロングティーを一心不乱に続けるなど、独自の努力で打率3割もクリアした。そんな姿に他のナインからは「残ってほしいですよ。あまりコミュニケーションはとらなくても練習に取り組む姿勢を見ているだけで勉強になる。打撃だけじゃなく、走塁面もお手本にしてますよ。いてもらわないと困ります」との懇願の声が出ているが、金子も同じ気持ちでいるわけだ。

 

 現状では阪神が獲得に乗り出すと見られ、オリックスとの一騎打ちが濃厚。糸井は判断材料について「成長できる環境でやりたい」と話すが、金子は「それは人それぞれ。僕が言えることじゃない」と気遣った。チームにとって有形無形の影響力を持つ大切な存在。来季、投打の“両輪”として巻き返したい思いだろう。