糸井残留へ オリックスの切り札は「イチロー」

2016年11月01日 15時15分

動向が注目される糸井

 FA有資格者が権利行使できる手続き期間が31日、スタートしたが、注目のオリックスの糸井嘉男外野手(35)に関しては行使表明前から舞台裏が騒々しい。すでに4年16億円(推定)の条件を提示し、引き留めたいオリックスは残留の利点を猛アピール。さらには“キラーワード”にマーリンズ・イチローの名前も飛び出した。

 

 31日、長村球団本部長は「もう全部話して最大限の誠意を伝えてある。近日中に糸井から連絡があると思う」と話した。すでに糸井サイドから行使の考えを伝えられているようで「勝ち取った権利やからね。とにかく残ってくれるのが最優先」と「宣言残留」を目指すことになる。

 

 しかし、阪神も金本監督を中心に糸井獲得に猛チャージをかけることが予想される。条件面はともかく、相手は人気球団だけに注目度では比較にならず、大観衆の中でプレーする醍醐味をアピールされれば劣勢に立たされる可能性もある。オリックスも残留メリットを最大限にアピールしなければならない。

 

 阪神に勝る部分としてまず挙がるのが練習環境を含めたやりやすさだ。オリックス関係者は「こんな自由でやりやすい環境はない。練習だけでなく、ほとんど厳しいルールや縛りはなかったと思う。客のヤジだって阪神とは比べものにならない。この4年間、糸井がこれだけの成績を残せたのはこの環境があったからこそ、だよ」と強調する。

 

 設備面でもオリックスは来春に二軍施設を神戸から大阪・舞洲に移転。現在、グラウンド、室内練習場、合宿所が建設中で、練習の虫の糸井にとって絶好の環境になるはずだ。「ウエート場も京セラや神戸の合宿所より全然広く、新しい器具もたくさん設置される。彼にとっては最高でしょう。思う存分、筋トレできますよ」とオリックスサイドは胸を張る。そして、この新施設に現れるかもしれないのが、糸井の憧れの存在、イチローだ。

 

「おそらく西名球団社長が“ハク”をつけるために舞洲を使ってくれるようにイチローに頼むはずです。イチローと接触ができるのはウチの大きな強みでしょうね」(オリックス関係者)。イチローは毎年オフに神戸の球場と合宿所で自主トレを行ってきたが、合宿所閉鎖をきっかけに舞洲の新施設を使う可能性は十分。イチローに心酔する糸井もかつて合体トレを行ったことがあり、新施設で“再合体”できれば最高だろう。

 

 宣言すれば交渉解禁日は11日。阪神がアタックする前に何とか糸井のハートをキャッチしたいオリックスだ。