日本シリーズ第4戦(26日、札幌ドーム)に先発した日本ハム・高梨裕稔投手(25)は5回2安打1失点。5四球を与え、味方打線に攻撃のリズムを作れない反省点の多い97球だった。

 初回は唯一の三者凡退で立ち上がった高梨だったが、2回以降は制球が安定せず降板する5回まで毎回四球。そのリズムの悪さがバックの守備に影響したのか、4回には二死一塁で6番・エルドレッドを勢いのある高めストレートで打ち取りながら、目測を誤った右翼・近藤の失策で先制点を広島に奪われた。

 吉井投手コーチは3年目で初の2桁勝利となる10勝をマークし、新人王の最有力候補となっている高梨に対して「シーズンを通して投げたのは初めての経験なので今日も分からない。いい時に比べたら『3』ぐらいの状態」と語っていたが、内容的にはその言葉通りの不安定さを露呈してしまった。

 高梨は「ヒットを打たれてなくても、四球を出してしまうと球数が増えてリズムが悪くなってしまうので、もう少しストライクゾーンで勝負できればよかったと思います」と反省しきりだった。