金本阪神が来季に向けて早くも「日替わり打線」続行を覚悟している。

 今季は若手の優先起用、鳥谷、ゴメスら主力の不振で打線を固定できず、実に126通りものオーダーを組んだ。その中の117通りは1回限りの採用で、球団OBや球界関係者を中心に「もう少し我慢して固定できないのか」などと批判的な意見が噴出した。

 しかし、片岡打撃コーチは「周りからいろいろと言われているのは知っている。でもね、来年もオーダーを固定するのは正直言って難しい。だから、ある程度、今年のような戦いを想定している。そらぁ、できたら(固定)するって話だけど、固定のしようがないんだもん! オーダーを固定するには、固定できる選手が必要になるけど、いるか?って話。高山、北條だって(来春)キャンプとオープン戦で結果を出さないと使えないんだから。大変だよ…」と、今から最悪の状況を予測している。

 高山、原口、北條らがブレークしたものの、来季も約束できるほどの信用には至っていない。現状では4番の福留くらいしか当てにならないだろう。片岡コーチと同様に金本監督も「(打線を)固めたほうが機能するという意見もあるが、固めたいのはやまやまで、固めようがないというのが率直な感想」と、これまた苦しい胸の内を吐露した。

 16日の秋季練習では自らフリー打撃で若手に実演指導するなど精力的だった金本監督。「日替わり打線」でも勝てれば問題ないが、どうなるか。