日本ハムの二枚看板が5日の紅白戦で計4回15安打11失点と炎上した。この日、札幌ドームで行われた紅白戦にファイナルステージ1、2戦の先発が予想される大谷、有原がそれぞれ先発登板した。しかし、白組の先発・大谷は1回打者7人に25球を投げ3安打2失点1四球。紅組先発の有原は3回61球を投げ12安打9失点の惨状だった。

 大谷はリーグ優勝を決めた9月28日の西武戦(西武プリンス)以来、1週間ぶりのマウンド。先頭の西川を四球で歩かせ、陽には152キロを右前打され一死一、三塁とされると、このあたりからフォームを緩め球速は大幅ダウン。レアードには137キロ直球をドームの天井を直撃する適時打とされ1失点。続く近藤にも右前適時打を許した。

 大谷は「良くないと思ったのである程度投げれる範囲で(加減した)。あまり気持ちも入っていなかった。(CSを)1位で迎えるのは初めてなので、しっかり準備していきたい」とこの日の内容を度外視。12日のファイナルステージ初戦(札幌ドーム)を見据えた。

 有原は「真ん中に球が集まるというか打たれているのは高めが多かった。(投げづらさの中でも)その中で結果を出していかなければいけなかった。もう一度低めに強い球が投げられるように意識していきたい」と反省の言葉を並べた。

 とはいえ、紅白戦だから度外視、気持ちが入らない、本気で投げられない…では、何のための紅白戦だったのか。これで調整失敗となれば、社会人との対外試合などの選択肢もある中、札幌ドームでの調整を選択した球団の不手際ということになる。栗山監督が「いちいち下を向いている場合じゃない!」と語気を荒らげたのも、イラ立ちを物語っていた。

 日本ハムは2本柱が不安を残したまま、ぶっつけでCSファイナルに臨むことになった。