すべては鉄人頼み! FAなど戦力補強に燃える阪神が金本知憲監督(48)のフル活用方針を決定。責任重大の交渉役でも一役買ってもらうことになった。

 あるフロント幹部が「金本監督にある意味、編成のトップとして動いてもらう。ウチは昨年に中村GMを失い、編成面で本当のイニシアチブを取れる人材がいない。金本監督なら説得力と行動力がある。当然、FAでも交渉はフロントに任せ切りではなく、かつての星野監督のように交渉役として直接出馬してもらうことになる。最終的には本社のマターになるが、GM的に条件面での話し合いもすればいい」と明かした。

 今オフの阪神はFAの目玉であるオリックス・糸井の動向に注目するなど、大補強も辞さない構え。だが、ある球団関係者は「今年のウチは巨人など他球団に比べてFA選手の動向調査が出遅れている。実際、あの選手はどこどこの球団に内定しているなど、いろんな噂話が入ってくるが、ウチは『超変革』のもと、若手重視を継続と踏んでいただけにFAに関してはあまり調査をしてこなかった。そのツケが今になって響いている」と話し「だから金本監督の力が必要なんだ」。その出遅れた状況を鉄人の行動力で逆転してもらおうというわけ。金本監督には昨シーズン中に一度は阪神のオファーを拒否した藤川をオフに自ら説得して復帰入団させた実績もあるからだ。

 今シーズン終了後に「(4位の)結果は全部僕の責任」「来年は巻き返す、見返す年にしたい」とファンに謝罪した金本監督。ストーブ戦線でも後れを取るわけにはいかないとばかりに、親しい球界関係者には「俺は動く時には動くよ」と頼もしく宣言しているという。今オフは“鉄人GM”の手腕にも注目だ。