“ハマの番長”ことDeNA・三浦大輔投手(42)が20日、横浜市内で会見を行い、今季限りで現役を引退すると発表した。

 1991年にドラフト6位で大洋ホエールズに入団以降、球団名は横浜、DeNAと変わったが、横浜一筋で25年を過ごした男がついにマウンドから降りることになった。

 冒頭で「私、三浦大輔は今シーズン限りで引退します」と言い切ると「高校を卒業して横浜大洋ホエールズに入団して25年間、本当に横浜の街で育てられて、たくさんの方に応援していただき、ここまでやってくることができました」とあいさつした。

 引退の理由については「勝てなくなったからです。引退の文字は今年だけではなく数年前から頭にありましたけど、『まだできる』『もっともっと勝ちたい』という気持ちもあって『先発ができなくなったら』『勝てなくなったら辞める』と決めていた」と説明した。

 印象に残る試合を問われ、2012年7月4日の巨人戦(横浜)で150勝を達成したことを挙げ「僕はもちろんうれしかったんですけど、それ以上にファンの方が喜んでくれるのを見て、僕がまた喜んでいたなという印象が強かったから」と話した。

 横浜一筋で来た三浦だが、2008年オフにはFA宣言。横浜残留か阪神移籍かで悩んだ末、同年11月30日に残留を表明した。この時を振り返って「(ファンから)『横浜、いいチームになったな』というのが聞きたいとあの時思って、小さな力でしたけど、横浜が変わってくるのを見て本当にうれしく思っています」と感慨深げだった。

 トレードマークのリーゼントも引退とともに卒業かと思われたが「卒業しません」ときっぱり。始めた理由は「プロに入った時に何十人という投手がいる中で何とか目立ちたいなと。もちろんプレーが一番ですけど、注目されないと使ってもらえない」と話し、引退後も「この髪形が単純に好きなんですよね。できる限りやり続けたいなと思います」と宣言した。

 引退試合は、本拠地・横浜スタジアムでのレギュラーシーズン最終戦となる24日の巨人戦の見通しで「勝ちたいです。それだけです」と意気込んだ。また、同じ日に球団から三浦の引退に伴い空き番号となる「18」は“横浜ナンバー”に設定され、三浦の後継者となる存在が現れるまで欠番とされることが発表された。

 今後については「特に決めていません」。それでも監督就任の可能性を問われると「僕は横浜(の街)から離れることはない」「将来的にはまた横浜に戻ってきたいなと思います」と話しており、コーチあるいは評論家を続けた後にハマの番長の監督就任となりそうだ。