高校野球の秋季大会が各地で開催され、来春のセンバツを目指した新チームによる熱い戦いが連日、繰り広げられている。

 そんな中、17日に開幕した千葉の県大会に「ラガーさん」こと善養寺隆一氏(50)が姿を見せ、話題となっている。ラガーさんがやってきたのは17日の千葉県野球場。この日は木更津総合、銚子商、習志野といった強豪が同球場で試合を行い、それぞれ2回戦進出を決めた。

「銚子商の校歌を久しぶりに聞くことができて感動した」というラガーさんが注目したのは、春夏連続で甲子園ベスト8の木更津総合の戦いぶり。侍ジャパンU―18代表にも選出されたエース・早川ら3年生が抜けた新チームは、ラガーさんの目にどう見えたのか。

「対戦相手は部員わずか12人の東葛飾。その学校に4―2という辛勝で、最後は2点差に追い上げられてエースの山下くんを引きずり出された。五島監督も慌てたのではないでしょうか。ただ、部員が少ないといっても、千葉の公立校は侮れませんからね。まとまりのあるいいチームで、おかげで山下くんを見ることができました。早川くんよりも大型の左腕で、135キロぐらいの真っすぐもまだまだ速くなりそう。スケールの大きな左投手に成長するのでは。野手では甲子園でも活躍した峯村くんはもちろんですが、個人的には静岡出身の前田くん、岐阜出身の野尻くんが楽しみです」

 18日、ラガーさんは静岡大会へ向かったというが、あいにくの雨のため試合は中止に。「残念ですが名簿だけ買って帰ってきました。それでもこの格好(蛍光色の帽子にラガーシャツ)ですから、あちこちで声をかけてもらえて、うれしかったです」

 今年のセンバツから甲子園のバックネット裏最前列の席は少年野球の子供たちへの“招待席”となったため、17年間も観戦していた“指定席”に座ることはできなくなってしまったが、テレビ中継のない各地の秋季大会でも、これまで同様、精力的な活動を続けているようだ。