広島の駐米スカウトが語る優良助っ人見極め術

2016年08月31日 16時30分

試合後にカーリン夫人(右)とグラウンドで記念撮影するジョンソン

 広島は30日のDeNA戦(マツダ)に8―2で快勝し12球団最速でクライマックスシリーズ進出を決めた。先発のクリス・ジョンソン(32)はハーラー単独トップの13勝目。昨季の最優秀防御率に続き、2年連続のタイトル獲得も射程圏内に入った。ジョンソン獲得に尽力したエリック・シュールストロム駐米スカウト(47)が“優良助っ人見極め術”を本紙に語った。

 

 ジョンソンは筒香に37号ソロを被弾するも6回2失点の粘投。13勝目を飾ったが「自分にとっては1つの勝ちにすぎない。それよりチームに勝ちが付いたことが大きい」と冷静に振り返った。

 

 今季の広島は2年目のジョンソンに加え、新加入のジャクソン、ヘーゲンズなど外国人にハズレなし。首位ばく進の原動力となっている。

 

 自身も投手として日本ハム、広島でプレーし、現在は駐米スカウトとして助っ人獲得に奔走するシュールストロム氏は「今の勢いは外国人選手の活躍が大きいね」と満足げ。だが「『外国人選手がいいから』『日本人選手がいいから』と分けるのではなく、双方がかみ合っている。それが最大の要因」と分析する。

 

 優良助っ人軍団のなかでも、開幕投手も務めたジョンソンの貢献度はピカイチ。スカウトする選手の見極めについて同氏は「1つの要素では決められない」。

 

 そう前置きして「プレースタイル、経験、体格、態度…それぞれ選手個々によって違うもの。例えばコーチの話を素直に聞いたほうがいい場合もあれば、己の道を貫いたほうが成功することもある。日本の野球にフィットするかは、さまざまな要素を総合的に判断するしかない」と指摘する。

 

 とりわけジョンソンについては「説明が難しい。彼に優れた才能と素質があるとしか表現のしようがない」と苦笑いしつつも“態度”については成功を見抜いていたという。

 

「投手はいい時もあれば、悪い時もある。長いシーズン通せば波があるもの。ただ彼はどんな投球をしてもいつもクールで落ち着いている。これは米国でも同じだった。向こうで、彼のいい登板だけでなく悪かった時も見てきたけど、1つのミスや失点に動揺することなくいい意味で淡々と投げていた。日本に来れば文化の違いもあり別の苦労も出るはずだが、その態度を貫いている。素晴らしいことだよ」

 

 すでに来季からの3年契約に合意している助っ人エース。25年ぶりのVだけでなく、常勝軍団復活にも大きな力となりそうだ。