第98回全国高校野球選手権大会第12日の18日は準々決勝4試合が行われ、第4試合では作新学院(栃木)が木更津総合(千葉)を3―1で下し、5年ぶりのベスト4に進出した。

 球場をどよめかせたのは3番・入江(3年)だ。初回二死から相手エース・早川(3年)の高めの直球を左中間席に叩き込む先制弾。2回戦の尽誠学園(香川)戦、3回戦の花咲徳栄(埼玉)戦に続いて3試合連発となり、清原和博(PL学園)らに並ぶ史上7人目の記録を達成した。

「自分が初回から打とうと思っていた。真っすぐと思ってヤマを張った。記録は考えず、全力でやった結果です」と入江。投手もこなす“二刀流”だが、春の大会後に本格的に打撃練習を開始。今では「ピッチングで三振取るより打者としてホームラン打つ方が楽しい」と豪快に笑った。

 186センチ、79キロとチーム一の長身と筋トレで鍛えたボディーを誇る入江だが、ナインによると打撃以上に美肌へのこだわりがすごいという。「あいつはスキンケアへの意識が女子ですよ。乳液や美肌クリーム、保湿クリームをいくつもこっちに持ってきている。いつも部屋で鏡で肌の手入れをしたりカミソリや毛抜きでまゆ毛を整えたりしている。理由? モテたいだけですよ」とある選手は証言した。

 朝晩のケアを怠らない入江は宿舎近くの薬局にも足を運んでクリームを物色しているそうだが、それが今や他のナインにも波及しており「宿舎ではみんなパック姿で歩いている。試合で多くの人に見られるんできれいにしておかないといけません」(別の選手)との声も。

 明徳義塾(高知)との準決勝で4戦連発が懸かる入江は「誰でもできることじゃないので狙っていきたい」ときっぱり。ワイルドさと繊細さ?を併せ持つ男、春夏連覇を果たした1962年以来の優勝を目指す作新学院の主砲は、やる気満々だ。