第8日第1試合でいなべ総合学園(三重)と対戦する山梨学院(山梨)では、三塁コーチの椙浦(すぎうら)光(3年)が“甲子園ラップ”でナインを勢いづけている。

「僕の役割は盛り上げ役。声でチームを元気づける」と張り切る椙浦は、中学時代に人気番組「高校生ラップ選手権」で興味を持って以来、日本人ラッパーAK―69の曲などを聴いて韻を踏むラップのフリースタイル(即興)技術を磨いた。

 試合や練習、バスの移動中などに披露しており、1回戦の長崎商(長崎)戦で活躍した滝沢虎太朗(3年)をたたえるラップも完成。「虎太朗はそうさ主将、オマエにはないよ休養、山学にはないぜ急所、つかみにいくぜ優勝」。ボイスパーカッションが得意な応援団長も務める三井滉輝(3年)とのコラボはプロ顔負けだ。

 こだわりもあり「相手をディスる(けなす)ことはない。選手の緊張をほぐしたり、元気にしたい」(椙浦)。ナインからも「ラップが楽しいから前向きでいられる」と高評価。“甲子園ラッパー”が日本一への推進力となる。