阪神が24日の広島戦(マツダ)に8―5で勝って後半戦初勝利、連敗を5で止めた。打線が15安打と爆発。広島戦の連敗も9でストップさせた。攻守に精彩を欠いた野手主将・鳥谷敬内野手(35)がスタメンから外れ、連続試合フルイニング出場が667試合(歴代4位)で途切れた試合。鳥谷は6回二死満塁に代打で出場し、二塁へ適時内野安打を放ち、そのまま遊撃の守備に就き、8回一死満塁では押し出しの死球。歴代3位の連続試合出場は継続で1702試合に伸びたが、大きな“節目”になった。そんな中での白星だ。

 鳥谷は「途中出場は全然普通でした。(スタメン落ちについては)監督に聞いてください」とコメント。金本監督は「もちろん(鳥谷と)話はした。メンタル的なこともあったし、調子そのもののこともある。外れることが本人のため、チームのため、両方のためになる。最終的にはこれ以上、トリをさらし者みたいにするわけにはいかないという思い。ベンチから見るとか、気持ちの面で前向きなものが出てくるまでは時間を置いたほうがいい」と説明した。チーム内では、おおむね今回の“大なた”が鳥谷復調の起爆剤になることが期待される。

 だが、なかにはこんな声も出ている。「監督との話し合いをして納得してのことだろうが、記録が途絶えて鳥谷の緊張の糸が切れてしまわないか…。チームの勝利が第一だが、フルイニング出続けるために練習やケアなど誰よりも力を入れてきた面もあるはず。そのよりどころがなくなってしまい、一気にガタガタとこなければいいが…」(球団幹部)

 今後の起用法について金本監督は「周りの選手の状態にもよる。連続出場はモチベーションのためにできれば続けてあげたい」と話したが、今回の鳥谷外しは吉と出るのか、凶と出るのか。