西武は20日、前ソフトバンクの外国人右腕、ブライアン・ウルフ投手(35)の獲得を発表し入団会見を行った。

 西武プリンスドームに隣接する球団事務所で会見に臨んだウルフは「もう日本ではプレーできないと思っていたのでうれしい。(手術した)右ヒジは問題ない。(今年)登板はしていないがネバダ州の大学でブルペン調整はしていた。ライオンズの戦力になるなら何でもする」とパ・リーグ3球団目となる新天地への思いを語った。

 西武はここまで借金9を完済した6月10日の中日戦(西武プリンス)から7勝21敗の逆V字降下で借金「14」の5位と泥沼状態。先日15日にはローテーションの軸と期待されながら0勝4敗、防御率6・31と上昇の気配を見せなかったアンディ・バンヘッケン投手(36)の契約を解除。その空いた選手枠を使ってウルフを獲得した形だ。

 鈴木球団本部長は「実をいうと(5月後半に)ポーリーノを獲りに行った際にラスベガスで(入団)テストをしていた」と今回の補強が行き当たりばったりの“パニック補強”でないことを強調。その上で「持ち味のツーシームが140キロを超えていた。彼の必死さを今のチームに植えつけてほしい」とウルフ獲得の狙いを語った。

 しかし、ウルフはツーシームを低めに集め、ゴロアウトを量産する投球スタイル。現在、両リーグワーストの76失策を喫する西武守備陣と相性がフィットするかどうかはまだ予断を許さない。

 なお、背番号は69。推定年俸は15万ドル(約1590万円)プラス出来高となっている。