5割復帰・巨人の合言葉は「自力で5差」

2016年07月19日 16時30分

阿部(右)とタッチを交わす由伸監督

 巨人が球宴明けの後半戦初戦となった18日の阪神戦(甲子園)に、2―1で競り勝った。これで勝率5割に復帰したものの、首位・広島も勝ったため10ゲーム差は縮まらず。それでもチーム内には一定の目安としての「逆転Vライン」があるという。一方、敗れた阪神では、球団内部から「9月恐慌」を心配する声が上がっている。

 

 最後はベテランの一打で試合を決めた。1―1の9回二死二塁から阿部がしぶとく左前へ運ぶ決勝打。試合後の由伸監督は「苦しい展開だったが、何とか勝てた。後半戦のいいスタートが切れた。苦しい戦いは続くが、勝ちに全力を尽くすだけ」と振り返った。

 

 勝率5割復帰には、マイコラスの好投も大きかった。キャンプ中に右肩不安を訴えて開幕に出遅れたが、今季4試合目で7回を95球、6奪三振、無四死球、1失点。140キロ台前半に落ち込んでいた直球もこの日は150キロ台をマークし、昨季13勝を挙げた絶頂期をほうふつとさせる内容だった。本人も「立ち向かうのは自分も好きなので」と味方打線をネジ伏せた相手先発のメッセンジャーにも触発されながら「(チームに)いい流れを作れた」と納得顔。指揮官も「十分なピッチングをしてくれた」と目を細めるばかりだった。

 

 そんな好材料も出てきたチーム内で、飛び交い始めているのが「まずは自力で5ゲーム差」の“合言葉”だ。この日、広島も勝利したため10ゲーム差は縮まらなかったものの、巨人ナインは気が遠くなるようなゲーム差を見るよりも、目先の数値を掲げて勝負していくつもりのようだ。

 

 5差自体に何ら根拠はないが…。前半戦最後の試合となった13日の広島戦(マツダ)に大逆転のヒントがあったという。野手の一人は「黒田さんの日米通算200勝がかかった試合で、周りの選手たちがプレッシャーでガチガチになっていた。自分たちも100試合目までに5ゲーム差まで詰めれば、チャンスはある」と明かした。

 

 差を半減できれば、若手中心の広島が追われる重圧から“自滅”していくという算段。85試合を消化し、あと15試合で5ゲームを詰めること自体が至難の業ながら、巨人はまだまだ望みを捨てていない。