【赤坂英一「赤ペン!」】イースタン・リーグでは所属7球団から若手を招集し、フューチャーズという混成チームをつくって各球団の二軍と練習試合を行っている。監督は巨人・川相三軍監督が兼務しており、8日のロッテ戦では巨人の新外国人ガブリエルを先発させた。結果は3回で6安打2失点。新人の平沢や2年目の寺嶋に長打を浴び、球速は最高でも140キロがやっとだった。

 ガブリエルは27歳のベネズエラ人。四国アイランドリーグplusでの投球を堤GM自ら視察して獲得した。「コントロールがよくて、性格的にもしっかりしている。巨人軍に必要な戦力だと見て獲得した。一軍の先発ローテーションの一角を担ってほしい」と語った。

 しかし、巨人入団直後から体重を落とし、二軍戦の登板で失点を重ねるなど、本来の調子には程遠い状態という。首脳陣と話し合った結果、当分三軍で調整を続けることが決定。「三軍では遠征にも連れていく。二軍の先発ローテで投げるのと違って、結果を出さなければというプレッシャーも少ないはず。この環境で、早く本来の力を取り戻してくれればいい」と川相監督は話している。

 三軍で4番を任されている26歳のドミニカ共和国出身、アブレイユもいまひとつ精彩がない。打撃の調子が一向に上がらず、6日のBCリーグ福井との交流戦では、レフトの守備でファウルフライを追わない“怠慢プレー”をしており、試合途中で交代させられた。鳴り物入りでキューバから入団し、すぐに一軍スタメンデビューしたガルシアも結果を出せなくて、二軍での調整が続いている。

 しょせんはファームの外国人、良くても悪くても一軍には関係ない、という見方もあろう。最初から育成目的で契約した外国人もいるし、ポレダやクルーズの故障は不可抗力や自己管理の問題という面もある。とはいえ、13人いる外国人のうち、どうにか役に立っているのが、マイコラス、マシソン、ギャレットの3人だけとは寂しい話だ。

 首位の広島では、ヘーゲンズやジャクソンら中継ぎ投手が活躍しているにもかかわらず、新たにデラバーというリリーフ投手を獲得。デラバーはさっそくジョンソンから日本球界についての助言を求めている。そういう新戦力が、ヘーゲンズやジャクソンにとって格好の刺激剤にもなっているのだ。巨人のフロントが学ぶべきところは多い。