巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(80)が8日、東京ドームを訪れ、由伸監督を叱咤激励した。

 この日のDeNA戦前に、指揮官と会談したミスターは「今の場合はね、戦いが苦しいし。(由伸監督は)苦しい中でも、それを一つひとつ、ものにしていくものを持っていますからね。持っていなきゃいかん」と話し、由伸監督を思いやった。

 前日7日には、渡辺恒雄前球団最高顧問(読売新聞グループ本社代表取締役主筆=90)が、由伸監督が過渡期にあるチームを受け継いだことに「長嶋もワンちゃん(王貞治)も(チームが)ボロボロになったのを引き継いだ時に負けたじゃないか。ボロボロを引き継いで、すぐ勝てるわけないよ」と語り、監督就任1年目で最下位に終わった1975年の第一次長嶋監督時代と重ね合わせて同情した。

 それについてミスターは「苦しい中でも、プロ野球とはそういうもんだよ」とポツリ。

 しかし、首位・広島に大きく水をあけられた現状に憂慮は隠せず「広島あたりが強いチームで、楽な試合をしている感じがするよね。ことごとく点を取るでしょ? 楽な試合をしているように見える。だからジャイアンツは広島に楽な試合をさせないようにせにゃいかん」と訴え、後半の巻き返しに期待しつつ球場を後にした。