金本阪神 分裂の危機!投手VS野手の溝にピリピリ

2016年06月28日 06時00分

円陣でゲキを飛ばす金本監督(中)

 5位低迷の阪神が26日の広島戦(マツダ)の9回、痛恨の守備ミスで3―4と逆転サヨナラ負けを喫し、今季3度目の同一カード3連敗。借金は今季ワーストを更新する7に膨れ、首位・広島とのゲーム差も最大の10・5に広がった。若手の積極的起用を推してきた「超変革」も日増しに色あせているが、そんな中で金本知憲監督(48)は“チーム崩壊”を防ごうと必死になっている。

 今季7度目のサヨナラ負けは何とも後味の悪い幕切れとなった。前日25日に日米通算2000安打を達成した福留が8回に勝ち越し打を放ち、1点リードで迎えた9回。強力コイ打線を8回1安打に抑えていた先発・岩貞が突如、乱調となり、二死満塁から会沢の同点適時打を許し降板。2番手ドリスも代打・松山に左中間へ飛球を運ばれ、今度は中堅の中谷が左翼の俊介と激突して落球(失策)し、サヨナラ生還されるというお粗末ぶりだった。

 広島とのリーグ戦再開の前は「3つ取りにいく。これ以上離されるわけにいかない」と宣言していた金本監督だが、まさかの赤っ恥3連敗に「落球? 言いようがないわ。ただ、お見合いしたわけじゃない。ぶつかってでも捕ろうとした結果。中谷の若さもあるし、俊介も(中谷を)見ないといけないけど、お見合いして落とすより全然いい」と怒りをかみ殺すしかない。

 開幕から推進してきた若手主体の「超変革」の神通力は今や日増しに低下…。そんな中、金本監督は投手陣VS野手陣のチーム分裂に神経をとがらせているという。「若手を使っているが、育成がメーンとは思っていない。順位も一番上しか狙ってない」などと“勝利至上発言”を繰り返してきた指揮官。だが、これは「投手陣がやる気をなくさんように、という意味もある。育成、育成じゃなく、勝つために投げてくれてるんだから。モチベーションも考えてのこと」が本当の理由。育成真っただ中の若手野手をバックに投げる投手陣をフォローする言葉だったと明かしたのだ。

 チームが苦しいときに心配されるのは投手陣と野手陣の間に「不協和音」や「溝」ができること。Bクラスのチームにはありがちで、一度生じると簡単に修復することは不可能。今年の阪神では「抑えても打ってくれない」「打ち取ったのに失策では…」と投手陣が不満をため込み、最終的に爆発する恐れがある。そうなれば大逆転でのリーグ優勝はおろか、CSに出場できるAクラスも無理だろう。

 実際、前日25日の伊藤隼の走塁ミス、この日の中谷のサヨナラ失策と野手陣が投手陣の足を引っ張っている。チーム分裂となれば今年の「超変革」は失敗に終わることは確実だ。鉄人の苦悩は続く…。