弱いオリックスに勝利し、何とか交流戦最下位を免れた金本阪神だが、“悩める主将”鳥谷敬内野手(34)の「絶不振」が再びチームの足を引っ張っている。

 この日は3打数無安打1四球で、今季2度目となる自己ワースト25打席連続無安打。最後の打席の四球が原口の決勝弾を呼んだことで「ああいう形になってよかった」とだけコメントした鳥谷だが、このところ「1番」に定着させてもらいながら、打率2割4分。不振でも我慢起用する金本監督の顔に「泥」を塗っている形に、チーム内からは「鳥谷も監督の気持ちに早く応えないといけない。連続試合フルイニング出場の記録もある意味、継続させてもらっているのだから」と辛辣な声が噴出だ。

 実は鳥谷が攻守にわたって1度目の絶不振に陥っていた5月中旬、金本監督は「どう見ても状態が悪い。疲れているから休ませようと考えた。俺の(1492試合連続フルイニング出場の)記録までは難しいだろうし…」とフルイニング記録の「打ち止め」を検討していたという。同時進行で鳥谷に何とか奮起してもらおうと打順を「8番」にまで降格させ「嫌なら這い上がってくればいい」と突き放したが、効果なし。結局、指揮官は這い上がらせるよりも「まっさらの打順、一からの気持ちを」を優先して1番に起用して鳥谷のフルイニング出場記録も継続させたのだが…。

 金本監督は7勝11敗に終わった交流戦の総括で「パのチームは強かったが、こっちがバントできないとかミスで負けた試合が多かった。自分の采配ミスも含めて。負け越したのは僕が悪い」と全面謝罪した上で「しっかり休んで(24日からの首位・広島3連戦を)3つ取りにいく。皆、力を半分も出せてない。能力を出せればもっと勝てる。ゴメス、福留、鳥谷、西岡とこの4人が中心になってやってほしい」と改めて猛ゲキ。今度こそ鳥谷は何が何でも結果を出さなければならない。