得津氏が提言「巨人元気ハツラツ純国産打線」

2016年06月16日 16時00分

初スタメンでいきなり右前打を放った山本

 巨人が15日の楽天戦(東京ドーム)に3―2でサヨナラ勝ちし、連敗を5で止めた。先発の内海が好投しながらも中盤で追いつかれる嫌な流れだったが、9回二死一、二塁から村田が左前へ劇的なサヨナラ打を放った。この試合では1番に抜てきしたルーキーの山本泰寛内野手(22)が攻守にハツラツとしたプレーを見せるなど、空気が変わった感も。本紙評論家の得津高宏氏はこれをきっかけに、由伸監督に「純和風打線」の編成を提言した。

 

【得津高宏 快打一閃】巨人の由伸監督も、ようやく決断したか。この日、ルーキーの山本を「1番・二塁」でスタメン起用したのは「フレッシュな力で空気を変えてほしい」という思いからだったのだろう。

 

 その山本が右前へ抜けるかという打球を飛び込んで捕ってアウトにし、気持ちのこもったスイングで詰まりながらもヒットを打った。結果が出たから言うのではないが、この選手は今後もどんどん使っていくべきだ。むしろ結果が出なくても、スタメンで起用し続けたほうがいい。

 

 対戦相手の楽天がいい例だ。借金が2桁もあるチームなのに、オコエや茂木、内田ら若い選手を中心に、選手がのびのびやっている。今の楽天のように若い選手を育てるには、ある程度、結果を度外視してでも起用し続けることが大切だ。巨人ではそうも言っていられないのかもしれないが、今の巨人が世代交代の時期に来ていることは、巨人ファンでなくても誰もが知っている。

 

 ベテランの阿部や村田はベンチでいいし、ギャレットだって二軍でいい。若手中心の純国産打線で臨んでも、誰も文句は言わないのでは。長嶋監督が中畑清や篠塚和典らを育てたように、由伸監督は山本や岡本和真ら若手をどんどん起用すべきだ。大田泰示も辛抱強く起用したい選手で、ポカがあったりしてもとにかく我慢。性格的にミスを恐れて萎縮しているから、いつまでたっても自信がつかない。原監督ではできなかったことを、由伸監督にはやってもらいたい。

 

 そこにはっきりとした目的が見えれば、負けたとしても納得がいく。今のままでは着々と世代交代を進めている阪神には3年後、勝てなくなると思う。近年、パが交流戦で強いのも、セよりも生え抜きをちゃんと育てているから。結果が出なくても辛抱強く4番で起用し続けた日本ハムの中田翔しかり、圧倒的戦力を誇るソフトバンクでさえ、若い選手がちゃんと出てきている。そしてソフトバンクの若手は、とにかくよく練習している。そんな意識の高さも、巨人は見習うべきだ。

 

 2、3試合打てなかっただけで、再び二軍…では、これまでと何も変わらない。ミスを恐れる選手が増えるだけだ。由伸監督の今後の若手起用についても注目したい。

 

 (本紙評論家)