高校時代「大谷2世」と呼ばれたソフトバンク・松本は「打撃に未練はないです」

2016年06月15日 06時00分

故障の癒えた松本が一軍のマウンドに上がる日はいつか

【俺は一軍で待ってるぜ(7)】投げては150キロの速球、打っては高校通算54本塁打の打棒。ソフトバンク・松本裕樹投手(20)は盛岡大付高時代、日本ハム・大谷と同じ「二刀流」として名をはせた。2014年のドラフト1位としてホークスに入団するも、高校時代に痛めた右ヒジの影響で現在も三軍で過ごしている。期待の一番星は一軍への道筋をどう描いているのか。

 

 松本は14年、高校3年夏の岩手大会決勝の試合中に右ヒジを痛めた。その試合は勝利し、甲子園に出場。しかし、剛腕は鳴りを潜め、優勝候補の東海大相模を倒したところで力尽きた。代償は大きく回復することなくプロの道へ。1年目の昨季はケガの回復に多くの時間を割いたため二軍、三軍ともに登板はなく、秋のみやざきフェニックス・リーグで1度マウンドに上がっただけだった。

 

「今は痛みとかは全くないです。去年は治すことを最優先に考えた。しっかり時間を使って、1年かかってでもと思っていました。フェニックス・リーグでは久しぶりでしたけど思ったよりも普通に試合に入れましたね。マウンドでの感じ方も高校時代と同じような感じでした」

 

 故障も癒えた今季は春季キャンプを順調に過ごし、現在は三軍戦に出場して実戦感覚を取り戻そうとしている。

 

「リズムやバランスなど悪い部分もありますけど修正できています。少しずつ良くなってきていますね」と、手応えも実感できている。

 

 高校時代は打者としても評価が高く、右投げ左打ちという共通項もあり、“大谷2世”と呼ばれた。しかし、プロでの二刀流は考えたこともなかった。

 

「ずっと投手メーンでやってきた。今は投手でやっていくことしか考えていないです。高校時代は冬に雪が降ったらグラウンドが使えなかったので、打撃練習が多かった。(高校通算54本は)やっぱり打てないと悔しいので練習をしっかりやった結果だと思います」

 天才的な打撃センスを持つが入団後は打撃練習は全くしていない。

 

「打撃に未練はないです。今は遊びで打つぐらい。二刀流をやっている大谷さんはすごいと思いますね」

 

 目標には今季中の一軍登板を掲げる。

 

「高い理想を言えば、今年中に一軍で1試合でも出られればと思います。でも、それができなくても焦らないでやっていきたい。2年後、3年後に上で見てもらえるような選手になっていければ」

 

 球団は期待の表れとして大エースだった斉藤和巳氏のつけた背番号66を渡している。「大事な番号をいただいた。重みを感じます」。意気に感じている将来のエース候補は、じっくりと少しずつ歩を進めている。

 

 ☆まつもと・ゆうき=1996年4月14日生まれ。神奈川県出身。右投げ左打ち。盛岡大付高校時代は2年春、3年夏に甲子園に出場。3年時には二刀流として注目を集めたが、岩手大会の決勝で右ヒジを故障。甲子園では本領を発揮できなかった。2014年のドラフトでソフトバンクから1位指名された。

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