オリックスが8日の中日戦を2―1で快勝。2回に中島が若松から左中間席上段に特大の2号2ランを放てば、先発の松葉は8回を2安打1失点の好投を見せ、今季2勝目をマークした。再び借金を1桁の9に戻し、福良監督も「松葉は安心して見ていることができた。ナカジ(中島)も状態がいい。バットの出方が変わってきた」とニンマリだ。

 ナインには励みになっていることがある。それはDeNAの奮闘だ。最大借金11。一時はリーグの借金をすべて抱え込む低迷ぶりだったが、5月に6連勝をマークするなど勝ち越しを重ね、今や5割前後をキープしながら混セを演出している。リーグは違ってもその勢いを見せつけられ、ある選手は「すごい。僕らにもできる、という気にさせてくれる。あれだけ借金があっても返せるということを証明してくれた。自分らも一試合一試合を大切にしながら借金を返していきたい。必死に勝つしかない」とやる気を見せている。

 確かに最大借金12からの巻き返しを狙うオリックスにとってDeNAの逆襲は最高のモチベーション。球団関係者も「DeNAなんて“5強1弱”と言われていた。それがラミレス監督の明るさとシンプルな指導が実を結んできたんだと思う。やり方は違ってもウチにだってできる。選手にはDeNAを励みにしてほしい。投打がかみ合わなかったり、細かいミスが負けにつながっているので、しっかり守れば勢いはついてくる」と期待する。

 オリックスには今季まだ4連勝以上がないが、6月に入って4勝3敗と白星先行。5月のDeNAにあやかりたいところだ。