大下剛史氏「ソフトバンクVS広島の日本シリーズ可能性ある」

2016年06月07日 10時00分

丸のサヨナラ打に湧き上がる広島ナイン

【大下剛史の熱血球論】セ・パ両リーグの頂上決戦にふさわしい試合内容だった。3日の初戦ではソフトバンクがクリーンアップの3連発などで黒田を打ち崩し、5回降雨コールド引き分けの2戦目を挟んで、5日の第3戦は延長12回に広島が誇る1、2、3番の田中、菊池、丸がしぶとくつないでサヨナラ勝ち。

 

 大相撲に例えるなら、全勝同士の横綱が千秋楽でがっぷり四つに組んだような見応えのある勝負で、両軍のファンとも、ひいきにしているチームの強さを再認識したことだろう。

 

 広島・緒方監督、ソフトバンク・工藤監督ともに、相手チームに対して「手ごわい相手だ」と感じたに違いない。初戦にソフトバンク・柳田が左中間スタンドに放り込んだ特大弾しかり、第3戦の6回に飛び出した広島の2番菊池が放ったバックスクリーン左への同点ソロもしかり。打球の速さや飛距離、走力とどれをとっても両チームの野球のレベルの高さがうかがえる。

 

 ソフトバンクの先発武田の安定した投球にも目を見張るものがあった。昨年までは時折、精神的なもろさをのぞかせたが、今年はそんな弱さも影を潜めた。12球団でもトップの層の厚さを誇るチームでエースを張るだけのことはある。勝利投手にこそなれなかったが、ただただ感心させられた。

 

 戦力や野球の質の高さを考えれば、この2チームが秋の頂上決戦で再び相まみえる可能性は十分にある。そう実感させられる3連戦であった。

 (本紙専属評論家)