中日・若松駿太投手(21)が1日、ソフトバンク戦に先発し、8回3安打無失点で5月6日の巨人戦(東京ドーム)以来、約1か月ぶりの白星となる今季5勝目を挙げた。チームは5―0で快勝した。

 福岡・久留米市出身で、一軍では初登板のヤフオクドームでの“凱旋登板”となった若松。序盤から伝家の宝刀・チェンジアップが冴え渡った。

 初回一死一塁で打席には柳田。フルカウントから勝負球はもちろんチェンジアップだ。バットは空を切り、捕手・杉山もスタートを切った一走・今宮を見事に刺して、三振併殺で切り抜ける。その後も「全員が全員いいバッター。やることはとにかく低く投げるだけ」と強力打線に丹念な投球を続けた。

 中盤以降は配球を一転して、チェンジアップに意識が強くなった鷹打線に130キロそこそこの直球で勝負。松田、本多、柳田と面白いように見逃し三振を奪っていく。

 過去に、二軍戦で登板した際は「広いなぁ」と思っていた球場の印象が、一軍で戻ってみるとガラッと変わった。ホームランテラスが設置されたことで「狭く感じますね」。強力ソフトバンク打線を考えれば恐怖にも感じる。

 しかし、ドームの申し子には関係はなかった。若松はこの日を含めてプロ通算15勝8敗。ドーム球場に限ってみると12勝1敗と無類の強さを発揮する。まさにドームっ子。その力をソフトバンクにまざまざと見せつけた。