中日は交流戦開幕でいきなり2年連続日本一の最強チーム・ソフトバンクと戦う。昨年の同カードはナゴヤドームで行われたため、今年の舞台はヤフオクドーム。過去のソフトバンクとの交流戦は19勝26敗2分けと大きく負け越し。特にヤフオクドームでは2014年まで13連敗を喫するなど“鬼門”となっており、嫌な相手と嫌な場所でのスタートといえる。

 だが、チーム内にそんなムードは全くない。それどころか「今年はソフトバンクと対等な戦いができるかもしれない」と強気な言葉が飛び交っている。その根拠は昨年からヤフオクドームに設置された「ホームランテラス」という。

「これまでウチがやられてきたのは、ソフトバンク打線が広いヤフオクドームでの打ち方を知っていてそれができていたから。向こうは球場が広くてもオーバーフェンスできる選手が多くいる。逆にこっちはほとんどいない。得点力がまるで違った」(チーム関係者)。それがホームランテラスのおかげでソフトバンク打線と中日打線に大きな差がなくなった。むしろ「今年はビシエド(30日現在、14本塁打)も加わったから長打力で引けを取らない」との分析だ。

 さらにソフトバンク投手陣にも変化が出るとみている。「ウチの投手も広いナゴヤドームでは自信を持って思い切った投球ができる。でも、狭い神宮球場などでは同じ投球ができない。ソフトバンク投手陣もこれまでより、神経を使った投球になるはず。そうなったらますますチャンスが出てくる」(ベテランスタッフ)。キャプテンの平田も「ホームランテラスができて球場はこれまでと変わった。今度はドラゴンズに流れが来るようにしたい」と意気込むが、果たして…。