2位・巨人は24日、広島との首位攻防第1R(マツダ)に0―6で完封負け。今季3度目の3連敗の原因となったのは先発した内海哲也(34)だ。5回を7安打4失点と2戦連続の背信投球。次回登板がいよいよ二軍落ちの“デッドライン”となりそうだが、結果を残せないベテラン左腕にはチーム内で「内海組を解体せよ」と厳しい声が渦巻いている。

 今季2度目のマウンドも結果は出せなかった。4回まで何とか2失点で粘ったが、5回に痛恨の追加点を献上した。二死走者なしから菊池に四球を与え、丸に致命的な2ランを被弾し、この回で降板を命じられた。内海は「しっかりゲームを作れるようにという気持ちだった。ムダな四球もあったし、粘れなかった」と悔しさをにじませた。首脳陣からは5回の2失点にダメ出しが集中し、由伸監督は「何とかもう1イニング、もうひと踏ん張りねえ…」と口数が少なく、尾花投手コーチも「5回の2点は防いでほしかった」と表情を曇らせた。村田真ヘッドも同様の見解で「5回をきっちり投げられない先発は先発やない。中継ぎや」と辛辣だった。

 すでに二軍落ちのデッドライン上にいる内海だが、村田ヘッドは次回登板について「あるんとちゃうか?」とし、首脳陣は次回登板が一軍生き残りのラストチャンスと見ているようだ。

 とはいえ、内海への風当たりはいや応なしに強さを増している。長らくチームを支え、投手陣のリーダーとしても貢献してきたが、ここにもメスが入ってきた。スタッフの一人は「内海が功労者であることは間違いないが、ここ数年は結果も出ていない。もう若手や後輩の面倒を見ている場合じゃないでしょ。それよりも、自分のことをしっかりやるべき」と切り捨てた。

 例年、オフの自主トレには内海を慕う山口ら多くの若手投手たちが参加。今年は場所を沖縄に移したが、メンバーは山口や小山、宮国ら6人となり相変わらずの大所帯となった。しかし、リーダーが結果を出せないままでは、後輩や他のナインにも示しがつかない。内海は自らグループを解散し、もう一度自分と向き合うべきというわけだ。

 土俵際に追い込まれた背番号26が、大きな岐路に立たされている。