阪神のランディ・メッセンジャー投手(34)が22日の広島戦(甲子園)に今季初の中4日で先発したが、4回途中7失点でKOされた。2点リードの3回二死一、二塁から松山に左翼ポール際に運ばれて逆転を許すと、安部にも中越えの2点三塁打を献上。4回には丸に2ランを浴び、降板となった。この背信投球でチームは貯金を使い果たし、再び4位転落だ。

 今季3敗目を喫した助っ人右腕は「中4日の影響はない。(松山に浴びた一発は)ボール球が手に届くところにいってしまった。あの回の5点は大きかったし、しっかり投げていたら違う結果になっていた…」とガックリ。金本監督は3回一死満塁でメッセンジャーに代打を送らなかったことを「まだ3回だったし、ウチの勝ち頭。でも、結果的にそこが判断ミスとなった。続投させて打たれたから」と悔やんだ。

 これでメッセンジャーは5日の中日戦(ナゴヤドーム)を最後に、3戦勝ちなしとなり、あるセ・リーグ球団関係者は「オープン戦は今までにないくらいエグいボールを投げていたが、最近は真っすぐも140キロ中盤ばかり。フォークのキレもイマイチで効果的に使えていない。怖さが全くない」とバッサリ。今年のメッセンジャーは減量してキャンプインするなど開幕投手へ並々ならぬ意欲を見せ、見事に自身3度目の栄誉をつかんだが「そこにピークを持って行きすぎて、この時期に調子が落ちているのではないか」ともいう。

 さらに別のセ球団関係者は、昨季のメッセンジャーが一時期、審判の判定などに不満を募らせ、集中力を欠くなど“問題児”だったことを例に挙げ「納得いく投球ができないことが続いたり、なかなか勝ち星に恵まれないことが続けば、またイライラしやすくなったり、無気力のような状態になるかもしれない。そうなれば、こちらとしてはありがたいね」とニンマリだ。

 メッセンジャーにしてみれば言われっ放しではいられないだろう。今後の結果で見返すしかない。