中日は巨人戦に敗れて3連敗で勝率5割に逆戻りした。先発のバルデスは9回無失点で11三振を奪う好投を見せたが、打線がG投手陣の前に無得点。さらに誤算だったのは0―0の延長11回に3番手で登板したストッパーの福谷浩司(25)だ。2連打を浴びるなど一死二、三塁のピンチを招くと、大きくワンバウンドする痛恨の暴投で失点。その後、大田に適時打も浴びた。

 谷繁監督は「つかみどころがないというか、いい時はピシッと抑えて帰ってくるけど、ああいう状況になるとバタつくところがあるというか…」と渋い表情。起用法について「ベンチとしては考えていかないといけない。田島と交代? それも考えないといけないんじゃないかな」と、この日、2番手で登板し、10回1イニングを無失点に抑え、開幕から26試合連続無失点のプロ野球記録に並んだセットアッパー・田島との“入れ替え”も示唆した。

 しかし、チーム関係者はこの交代案に異論を唱える。「今日は延長戦になったけど7、8回は大事。今、調子のいい田島に抑えを任せればいいというものではない。もし、それで田島の日本記録が止まってしまったら本人もショックだろうし、チームの流れも悪くなってしまう。今のままにしておいた方がいい」と失敗した場合のダメージが心配という。

 当の福谷は「暴投? フォークです。変化球はワンバウンドでもいいと思って決めていたので、後悔はないです」と強気に振り返るなど前向きだが、竜の守護神問題はどう決着するか。