広島が阪神戦を延長12回、4―1で逆転勝利。今月初の連勝を飾った。

 右肩痛などの影響から13日ぶりの復帰となった先発・黒田博樹(41)は7回1失点と粘りの投球。しかし、阪神先発・岩貞の前に打線が沈黙し、0―1のまま負け投手になるところだった。

 それを消したのが、9回、同点犠飛を放ったブラッド・エルドレッド内野手(35)だ。この日は、安打性の当たりが遊撃の正面をつくなど運もなく、第3打席まで無安打。しかし最後に仕事を果たし「今日は投手戦で得点できるシーンが少なかったけど、いい形で点が取れた」と満足げ。

 黒田同様、エル砲も両足裏の痛みに悩まされながらシーズンを送っているが、本人は「先週よりは痛みも引いたし動けている。全力疾走も大丈夫」と表情は明るい。その表情をさらに明るくさせたのが、オバマ米大統領の広島訪問の知らせだ。

 来日5年目で、今年4月からは長女・エイブリーちゃんを広島市内の小学校に通わせるなど、広島が“第2の故郷”となりつつある助っ人は「非常によろこばしい。現役大統領で初めてだし、国際交流としてもとてもいいことだ」と大歓迎している。

 ただし、オバマ大統領が訪れる27日はDeNA戦(横浜)で関東遠征中。「まあ、広島にいたとしても彼に会う時間があるわけでもないし、横浜でも頑張るだけだよ」とエル砲は少し残念そうだった。

 7日を最後に本塁打から遠ざかっているが、大統領にドデカい“祝砲”をささげられるか。