17日のソフトバンク戦(北九州)に「3番・DH」でスタメン出場した大谷は初回、一死一塁の第1打席でいきなり打った。デビュー14連勝中の相手先発・バンデンハークの135キロ外角スライダーをとらえると、打球は左中間スタンド上段に飛び込む先制の8号2ラン。7―2の勝利に貢献した。

 投手では1勝4敗、防御率3.34と苦戦を続ける二刀流だが「本塁打率」は12球団トップ。大谷は「(打ったのは)スライダーですね。いい感じで振れたと思います。(5試合連続本塁打に対して)たまたまですね。とにかく先制できてよかったと思います」と淡々とコメントした。

 今季の大谷はこの日を含め、センターから逆方向への本塁打が実に7本。どうして逆方向へこんなに飛ぶようになったのか。本紙評論家の得津高宏氏は「バットを押し込む左手に筋力がついたなど、4キロ増量した肉体改造の効果もあるでしょう。ただ、それ以上に打撃フォームが完成された印象。頭がほとんど動かない理想的な軸足回転のフォームで、逆方向への打球は柳田(ソフトバンク)よりも飛距離が出るのでは」と指摘した。

 日本ハムの5試合連続本塁打は81年ソレイタ以来35年ぶり4人目、5度目。日本人では6戦連発の73年大杉勝男(当時日拓)以来の快挙となり、プロ野球記録の7試合連続アーチ(王貞治、ランディ・バース)も視界にとらえた。