鳥谷に連続フルイニング出場打ち止めのススメ

2016年05月17日 10時00分

鳥谷は連続試合フルイニング出場の記録をどう考えているのか

 阪神は15日のDeNA戦(横浜)に延長12回5―5の引き分け。4点のリードがありながら終盤に守備ミス&守護神マテオの救援失敗で追いつかれるぶざまなドロー劇となったが、そんな中、鳥谷敬内野手(34)が2号2ランなど3打点の活躍。極度の不振に陥っていた“悩める主将”の復調はチームにとって明るい材料だが、その一方で首脳陣からは「フルイニング出場はやめたらどうか」と“鉄人記録”に対する冷ややかな声がまたぞろ出始めている。

 

 金本監督から「流れに任せているだけではいけない。自分で這い上がらないと!」と苦言を呈されてきた鳥谷は4回、実に41打席ぶりの打点となる2号2ラン。そして追加点が欲しい6回にも右前適時打。チーム5月初となる盗塁(二盗)まで決め「引き分け試合」で孤軍奮闘した。

 

 ようやく復活の兆しを見せた“悩める主将”は「(本塁打は)いい1本が打てた。当たれば何とかなると思った。まだいい状態ではないので次の試合も頑張ります」とコメント。この日の3打点でプロ通算736打点とし、田淵幸一を抜いて球団歴代7位となった。金本監督からは「(2本目の安打も)落ち際を捉えるトリらしいヒット。そろそろ本調子に戻ってほしい」とさらなる奮起を促された。

 

 だが、まだまだ安心までには至っていない。実は首脳陣の間から、この日の試合で616試合と広島・衣笠に次ぐプロ野球歴代4位となった鳥谷の連続試合フルイニング出場記録の「打ち止め論」が再び出始めているのだ。あるコーチは「連続試合出場記録(15日現在、1650試合で金本監督の1766試合に次ぐ2位)はわかるが、もうフルイニングはやめてもいい時期。どう頑張っても(金本)監督の記録(1492試合)には及ばないし、年齢を考えればいつまでも、というわけにいかない。守備も衰えは出ている。普通に取れていた打球が逆シングルで取らざるを得なかったり…。取りに行こうとしなかったり。チームは『超変革』を目指している。試合展開によっては交代し、体調維持に努めることも必要。選手寿命を考えても鳥谷本人にマイナスの話じゃない」と“本音”を明かした。

 

 チーム内には「このチームは鳥谷が試合に出てないと成り立たない。打たないとチームが回らない」(浜中打撃コーチ)と鳥谷のフル出場継続を支持する声もある。だが、昨年も当時、フロント職だった掛布二軍監督が私見として「過酷なショートで出続けるのは難しい。若手にそのポジションを経験させる環境をつくらないといけない」と発言したこともあった。ピークを過ぎた現役時代の金本監督も「鉄人記録」への「打ち止め論」が球団内から噴出。当時の首脳陣を大いに悩ませたが今回、指揮官はどう対処するか。常々、鳥谷は「結果が出なければ何を言われてもしかたない」と話しているが、果たしてどうなるか。