中日が8日の巨人戦(東京ドーム)に11―4で快勝して同一カード3連勝を飾った。東京ドームでの3連勝は2006年の7月4~6日の3連戦以来実に10年ぶり。この勝利で昨年4月16日以来388日ぶりの単独首位に浮上した。

 3連戦で打ちも打ったり26得点。この日の主役は主砲ビシエドでもヒットを量産するナニータでもなく間違いなくこの男、堂上直倫内野手(27)だ。

 2回、先制の1号ソロ本塁打を左翼席に運ぶと、6回無死二、三塁から左前へ2点適時打。さらに7回二死満塁から右中間を破る走者一掃の二塁打を放ち、自身初となる6打点の大暴れ。「使ってもらっているので。期待に応えたい」とはにかんだ笑顔を浮かべた。

 3球団が競合したドラフト1位。鳴り物入りで入団したが、ここまで大きな結果を残せずプロ10年目を迎えた。

「毎年チャンスをつかめなかった。(昨年の)秋から変わろうと思った」と一大決意。まずは肉体を改造した。ウエートトレーニングと食事の量を増やし、体重を昨年より4キロ増の86キロにした。キャンプではヘッドを利かせる打撃に取り組んだ。

 また相手投手の研究など「(今までは)甘かった」と昨年以上に頭を使うように努力。気づいたことを書き込んだノートには、昨年よりも倍以上の文字が並べられている。プロ初の6打点は決して偶然などではない。