大下剛史氏「菅野は日本球界ナンバーワン!鉄腕・稲尾に見えた」

2016年05月07日 06時00分

完投でリーグトップに並ぶ4勝目を挙げた菅野

 巨人の菅野智之投手(26)が5日の広島戦(東京ドーム)で9回を5安打2失点に抑え、今季3度目の完投勝利を飾った。本紙専属評論家の大下剛史氏は無傷の4勝をマークした菅野を伝説の鉄腕投手になぞらえ絶賛した。

【大下剛史「熱血球論」】セ・リーグの首位攻防戦では巨人・菅野のすばらしさが際立っていた。120キロ台と130キロ台のスライダーに110キロ台のカーブがコースに決まり、直球も150キロ近い。もはや巨人の大黒柱という枠を超えて、日本球界のナンバーワン投手と言っていい。

 その投球を見ていて、ふと「鉄腕」の異名をとり通算276勝を挙げた西鉄の大エース稲尾和久さんを思い出した。フォームは稲尾さんのほうがきれいだったように思うが、直球とスライダーのコントロールの良さといい、マウンド上での立ち居振る舞いといい、イメージがダブる。ついでに言うと、試合時間の早さもそっくりだ。

 今季初対戦となった広島打線は1~3番がカギになると見ていたが、菅野もそこに重点を置いていたのだろう。3番の丸にこそ2安打されたが、1番の田中と2番の菊池には8打数無安打と付け入る隙を与えなかった。

 昨年は思うように勝ち星を伸ばせず苦しいシーズンを送ったが、オフに筋力トレーニングで指先を鍛えたという成果も出ている。やるべきことをやってマウンドに臨んでいるからこそ、バックも惜しみなく援護してくれる。坂本の先制打にしても、天谷の2ランで1点差とされた直後の村田のソロ本塁打にしても「菅野が投げている試合で負けるわけにはいかない」との気持ちが前面に出ていた。

 一方、25年ぶりのリーグ優勝を目指す広島は、いずれ大一番で菅野と対戦する機会が訪れる。絶対的エースに成長した右腕をどう攻略するのか――。菅野VS広島打線は今シーズンの見どころになるはずだ。

(本紙専属評論家)