投壊寸前のチームの救世主となれるか。2位・巨人は今日3日から本拠地・東京ドームで広島との首位攻防3連戦に臨む。一部投手陣は2日、ジャイアンツ球場で調整し、この日から5年目の江柄子裕樹投手(29)が合流。明日4日の2戦目に今季初先発することが内定した。

“和製ローテ”で再浮上を狙う。今季初の3連敗で首位陥落となったチームは、前回(4月27日、阪神戦)でプロ初完投勝利を飾った田口を中5日で初戦、江柄子を2戦目、3戦目には中6日でエース・菅野を投入する見込み。ブルペンで投球練習などを行った江柄子は「斎藤(二軍)監督からも言われたが、ファームでやっていることをそのまま出せればいい。三振を取れる投手ではないので、テンポよく打たせて取りたい」と意気込んだ。

 二軍再調整となったポレダの代役として期待される江柄子は昨季、一軍登板がなかった。先発は一昨年の9月14日、DeNA戦(東京ドーム)以来。今年は二軍キャンプ序盤に先発へ転向し、ここまで6試合で3勝1敗、防御率1・32と好成績を残している。右腕は「一喜一憂せず、気持ちの波をつくらないようにしてきた」と話すように、前回登板(4月27日)のイースタン・ロッテ戦は7回無失点に抑えた。尾花投手コーチも「結果を残しているからいいんじゃないか。そういう人にわれわれはチャンスを与えたい」と期待する。 

 今週の日程は6連戦。広島戦の後には、6日から中日との3連戦(東京ドーム)が控えている。残りの先発陣を中5日で回すと仮定すれば、6日は今村、7日が高木、8日は二軍からもう1人引き上げるか、田口を中4日で入れざるを得ない。厳しい台所事情に変わりはないだけに、勝ちを計算できる投手が一人でも多いにこしたことはない。江柄子は2年ぶりに巡ってきたチャンスをモノにできるのか——。