巨人が21日、ジャイアンツ球場で全体練習を行い、フリー打撃など軽めの調整で5日ぶりの試合(22日からのDeNA3連戦、東京ドーム)へ準備を整えた。19日熊本、20日鹿児島の九州遠征(中日戦)が中止となり、本来は移動日だった18日と19日を練習日に変更し、20日を野手の休養日とするなど予定を組み替えた。高橋由伸監督は「間が空いたので緩まなきゃいいけどね」と引き締めつつ総括した。

 そんな中で首脳陣が注目していたのが主将の坂本勇人内野手(27)の状態だ。坂本は7日の阪神戦で一塁への走塁を終えたところで代走を送られ、途中交代した。下半身にアクシデントが起きたとみられ、13日からはスタメンを外れて代打出場、16日の広島戦は出番がなかった。

 それでも21日現在、打率はチームトップの3割3分3厘で2本塁打、9打点をマーク。攻撃に欠かせぬ存在で、内田打撃コーチも「坂本だったりケガ人が出ているから、少しでも良くなるような休養日になればいい」と話していた。

 しかし、坂本の回復を願うのは攻撃面ばかりではない。チーム編成にも影響を及ぼしているからだ。現在、巨人は小林誠と相川の捕手2人制を敷いているが、チームスタッフによれば「捕手3人制でいきたいのが本音」だという。

 首脳陣の間では打撃に定評のある相川を代打に使いたい考えもあるが、“第3捕手”として待機する寺内に捕手の実戦経験があるわけではない。捕手を1人増やせば相川の代打起用に、より踏み切りやすくなるはずだが、なぜ捕手を3人制にできないのか。

 村田真一ヘッドコーチは「(坂本)勇人が元気だったらなあ」と説明。寺内は内野ならどこでもOKで、遊撃手の坂本が離脱となった場合にも対応することができる。裏を返せば、坂本が万全であれば窮屈な捕手のやりくりも解消に向かえるわけだ。

 坂本はこの日の練習後に「大丈夫です」と話したが…。いずれにせよ、チームにとって坂本の早期回復が待たれる。