<広島6-4DeNA(19日)>借金9でセ最下位を独走するDeNAの成績低迷が、侍の4番の打撃に悪影響を与えている。

 19日の広島戦(横浜)、2―2で同点の5回無死満塁で、侍ジャパンの4番・筒香嘉智外野手(24)は野村の129キロのチェンジアップを力んでボテボテの二ゴロ。1点は取ったものの、一気に畳みかける好機を逸した。

 筒香はその後、走者のいない状態で2安打したが、チームは延長12回、広島4番・新井の決勝打の前に4―6で敗れて今季2度目の5連敗。延長戦は昨季から引き分けを挟んで13連敗となり、ラミレス監督は「同点まで行ったけど、なかなか勝ち切れない」と悔しさをにじませた。

 そんな中、チーム関係者は「連敗が続いて、筒香の魅力だった逆方向への安打が目に見えて減っている。キャプテンで4番の責任感から『自分が何とかしないと』と思い過ぎて強引に引っ張っている。このままだと打撃が壊れてしまう」と指摘した。

 今季6本塁打のうち、4本は逆方向の左翼側。この日の打球は5打席中4打席で右方向に引っ張っており、昨年11月の「プレミア12」でも見せた広角打法は、陰りが見えている。

 連敗のここ5試合は19打数4安打と苦戦しており、昨季3割1分7厘の打率も2割6分5厘と上がってこない。チーム状態がこのままだと、筒香はますます深みにハマる怖れがある。