笑う虎が怖い 首位陥落も他球団は警戒

2016年04月16日 11時00分

7回にプロ初安打を放った陽川に笑顔で声をかける金本監督。今年の虎はとにかく明るい

 阪神は15日の中日戦(ナゴヤドーム)に0―6で敗れ、首位から陥落した。先発・能見が6失点でプロ最短タイの2回KO降板。中日・ビシエドに一発を含む3安打3打点を喫し、阪神戦での打率を6割4分7厘にされるなど、やられ放題だった。14日のDeNA戦で左太もも裏を痛めた福留を欠いた打線もわずか4安打。今季2度目の零封負けだ。


 ただ、そんな敗戦にもライバル球団は猛虎軍団に戦々恐々。「今年は負けていてもベンチが明るい。落ち込んでいる様子がないので戦っているほうとしては逆に怖くなる。今までの阪神ならば敗色濃厚となったらシュンとなっていたが、ビハインドでも笑みがあったりして追い込まれている様子がないので、こっちが勝っていても『まだ余裕があるのかな』と勘繰ってしまう」(他球団007)と劣勢でも“ハイテンション”を保ち続ける首脳陣やナインに不気味さを感じているのだ。


 実際、ある選手は「監督からは『負けているときに、おとなしかったらダメだ』と言われている。だから負けているときこそ前のめりになるくらい盛り上げる。ギャグを言ったりして笑わせるときもある。そうすれば5、6点差でも1点ずつ詰めていけば何とかなるという雰囲気になる」と明かす。矢野作戦兼バッテリーコーチは「声というのは侮れないものでワイワイやることは大事なこと。負けているときにマイナス思考ではダメ。逆にいえば声を出すということからやっていくしかないからね」と声出しの重要性を強調だ。


 金本監督も「(シーズンでは)完封負けはある。明日も同じ流れならば『何やってんだ!』となるけどね。北條が速い真っすぐを打って、陽川が苦手の変化球を打った。それで気持ち的には救われた気がする」と前を向くばかり。底抜けの明るさも新生・タイガースの大きな武器になっている。