【熊本地震】藤崎台球場はスコアボード手前の壁が崩落

2016年04月15日 11時00分

藤崎台球場も外野席にある壁の上部が落ちた

 熊本県中北部の益城(ましき)町で震度7を観測した14日午後9時26分ごろの地震で、熊本県警は15日、建物の倒壊などによる9人の死亡を確認したことを明らかにした。ほかに心肺停止になった人もいる模様。県内約500か所に一時計約4万4400人が避難した。国内で震度7を観測したのは2011年の東日本大震災以来で、九州では初めて。

 地震から一夜明けた15日朝、本紙記者は震源地の益城町を歩いた。情報発信や物資配給の拠点となった町役場では、自衛隊による炊き出しが行われた。

 何も食べず、風呂にも入れず、ろくに眠れなかった人々が列を作る。後頭部に貼った白い布に血をにじませた男性は「そろそろ寝るかというときにグワッと揺れて、洋服掛けが倒れてきた。58年生きてきて一番の地震だ。逃げようとしても体が動かなかった。車の中でジッとしていたが、夜は暗くて怖かった」。取材中にも容赦なく余震が襲い、女性が思わず悲鳴をあげていた。

 逃げる途中で足をくじいた女性が湿布を貼ってもらっていた。肩を貸す夫が「予備をください」と頼むも、これも町の住人が「枚数がないので勘弁して」と頭を下げる。まだ支援物資は十分と言えない。

 電気が不通で信号も機能しない交差点には警察官が交通整理に立つ。ひっきりなしに緊急車両がサイレンを鳴らして行き交う。プロパンガス普及地域だが、屋外に倒れたボンベは危なくて使いたくないだろう。コンビニの店内は荒れ放題。墓地もグチャグチャに。墓石が倒れ、その空洞部も見えてしまういたましい状態。最初の地震当時、熊本市街で働いていたタクシー運転手の男性は「横揺れがすごくて運転が不可能だった」と振り返った。

 熊本市では、県のシンボルであり市の中心地にある熊本城も大きなダメージを受けた。お堀に面した石垣が崩れ落ちたほか、やぐら群も広範囲に崩落。閉鎖の決まった城内で調査に当たる市の職員は「明治の地震で一度崩れたが、それ以降は震度5でも平気だったのに」と話す。重要文化財のため、簡単に修復もできない。

 19日に巨人―中日戦が予定されている藤崎台県営野球場はスコアボード手前にある壁の上半分が崩落。記者の指摘で球場側も気づいた。

 女子ゴルフのKKT杯バンテリンレディース(熊本空港CC)は初日(15日)の競技を中止。「超花火プロレス」は午後6時半から予定していたくまもと森都心プラザホール(熊本市)大会を延期することを決めている。スポーツ界にも影響が出ている。