遠山氏が球児に猛ゲキ“このままだと二軍落ちも…”

2016年04月12日 10時00分

5回途中でKOされた藤川(左)は、厳しい表情の金本監督の前でグラブを落としてしまった

【遠山奨志 ブラッシュ一本締め】阪神・藤川球児投手(35)が10日の広島戦(甲子園)でKO降板を喫した。14年ぶりに先発として聖地のマウンドに上がったが、2点リードで勝ち投手の権利のかかった5回に5連打を浴びるなど、まさかの5失点。チームも初のカード負け越しを喫した。背信投球となった右腕に本紙評論家の遠山奨志氏は猛ゲキを飛ばした。

 

 現在、最も当たっている広島打線を「藤川ならばどうにか抑えてくれるはず」と期待していたが、そうはいかなかった。独特の伸びがあるとはいえ、スピードは140キロ中盤も出ていない。先発といってもピンチのときは力で抑えるという投球も必要だ。また、コントロールもアバウトになってしまっているのが気掛かりな点。今後はより制球重視や緩急を生かした投球など“技”を駆使した投球が必要になってくるだろう。

 

 初登板となった3月27日の中日戦もそうだったが、味方打線はしっかり援護をしてくれた。しかし、リードを守り切ることができない。この2戦は勝ち投手にならなければいけない展開だったはずで、特にこの日の逆転負けはチームにとってダメージは大きいものだ。これまでは“藤川球児”というネームバリューも大きな武器になっていた。しかし、物足りない登板を続けることで周囲は「大丈夫なのか」と不安視してしまう。そうなれば生き馬の目を抜く世界。ライバル球団は強気になってくるだろう。

 

 まだ、セ・リーグとの対戦はひと回りしただけで気が早いかもしれないが、次回17日の中日戦(ナゴヤドーム)が藤川にとって真価が問われる一戦となるだろう。今年は「超変革」のもと激しいチーム内競争をしながらシーズンを送っているだけに藤川も決して安泰ではない。江越や北條を抜てきしたように投手陣でも生きのいい若手はスタンバイしている。同じ轍を踏めば、藤川でさえ二軍落ちはある。次回登板は是が非でも結果が必要となる。

 

 中継ぎ陣が不安定な事態が続くだけに“球児リリーフ転向案”も出るかもしれない。しかし、9月などの正念場ならまだしも、今は来るべきときに備えて“引き出し”を作っていく時期。若い中継ぎをどんどんテストするべきだろう。いずれにしろ11年ぶりのリーグ制覇のために藤川は鍵を握る存在。土壇場でどんな投球をするのか、注目したい。(本紙評論家)