ソフトバンクが30日の西武戦(ヤフオク)に5―4で勝利した。

 今季1号を放ったのが、日本球界史上初の「40本塁打、40盗塁」を目標に掲げる柳田悠岐外野手(27)。逆方向の左翼席に運ぶ一発に「いいスイングができました」と笑みを浮かべた。

 まずは目標に向けて第一歩といったところだが、今季際立っているのが四球の数だ。相手バッテリーの猛警戒に遭っていて、すでに5試合で8四球。藤井打撃コーチも「歩かせても仕方ないという攻めをされているからね。辛抱して甘いところに来るのを待ってもらうしかない」と話した。

 無理に打ちにいって打撃を崩すと怖い。もっとも、その心配は無用と話すのが大道打撃コーチだ。「(昨季、5番で31本塁打、98打点の)李大浩がいなくなったことで四球は増えるでしょうね。ただ、柳田の場合そこは大丈夫。四球でもチームのために出塁して後ろにつなげようとしてくれるし、盗塁も増えますから」

 となれば、上がってくるのが出塁率だ。そもそも昨季も打率3割6分3厘に加えて102四死球で、公式記録として歴代6位の出塁率4割6分9厘(1位は中日・落合GMの4割8分7厘)だった。柳田は「去年は出来過ぎです。4割くらいを考えてます」というが、少なくとも四球数は昨年以上に増えそうな勢いだ。

 現在も打率2割5分ながら出塁率5割。シーズンは始まったばかりだし、勝負してもらうに越したことはないが、さまざまな面で規格外の成績を残す可能性を秘めている。