巨人は29日のDeNA戦(横浜)に6―2で快勝。高橋由伸監督(40)は巨人の新人監督としては1981年の藤田元司監督以来となる開幕4連勝を飾った。ギャレット・ジョーンズ外野手(34)、ルイス・クルーズ内野手(32)の両新助っ人の一発攻勢で序盤に試合を決め、先発のアーロン・ポレダ(29)も7回無失点の好投。外国人部隊の勢いが止まらず、チーム内からは昨年のチームの勝ち頭、マイルズ・マイコラス投手(27)に対して“不要論”まで飛び出る事態となっている。

 由伸巨人が“助っ人祭り”でラミレス監督との新監督対決に圧勝した。まずは2回一死から5番クルーズが左翼席中段への2号ソロで先制。4回一死一塁の場面では4番ギャレットが2試合連続となる2号2ランを弾丸ライナーで右翼席に突き刺し、ドラ1・今永にプロの洗礼を浴びせた。投げては安定感抜群のポレダがDeNA打線をネジ伏せ、チームは開幕からの連勝を「4」に伸ばした。

 試合後の助っ人たちは笑顔一色だ。クルーズは「今すごくタイミングが取れて調子がいい」と上機嫌で振り返れば、ギャレットも「クルーズは相手にとって脅威。そういうチームメートと一緒にいられるのはうれしい」と充実の表情。ポレダも「2人の加入は大きいね」と感謝しきりだった。

 由伸監督は「4番、5番がこうやって打ってくれると有利というか、いい試合の運び方ができますね」と絶賛。ポレダについても「こちらが何をするということもなく、きっちり7回投げてくれましたね」と語り、外国人選手たちをたたえた。

 巨人の助っ人には昨季チーム最多の13勝を挙げたマイコラスもいるが、キャンプで右肩のコンディション不良を訴えて現在は戦線離脱。開幕前はマイコラスを欠く先発ローテーションに「大丈夫なのか?」と不安視する声が続出していたが、フタを開けてみれば不在をまったく感じさせないほどチームの歯車はかみ合っている。また、1年目の昨季は単年契約だったマイコラスが、新たに2年契約を結んだことも気になる材料か。

 チーム関係者からは「マイコラスは2年契約の1年目。外国人選手は契約最終年しか働こうとしない選手もいるし、マイコラスがそうならないとも限らない。マイコラスはいないものと考えた方がいい。今のチームの状態を見ればマイコラスは必要ないのではないか」とあまりにも早すぎる“マイコ不要論”まで飛び出すほどだ。

 実際、シーズン通してすべてが順調にいくとは限らない。マイコラスの力は長丁場を乗り切るためには必要だ。しかし、今は視界にすら入らないほど絶好調ということなのだろう。

 由伸巨人の勢いはどこまで続くのか。