中日OBの杉下茂氏(90)が29日、中日―広島の本拠地ナゴヤドーム開幕戦で始球式を務めた。

 1954年、中日が初優勝した当時と同じデザインのユニホームに当時の背番号20で登場。セットポジションから代名詞のフォークではなく、ストレートを外角へ見事にノーバウンドで投げ込んだ。

 大役を終えた杉下氏は「疲れたよ」と苦笑い。「80周年の行事に始球式をするというのは名誉なこと。大学(出身の明治大学)で練習したんだけど届かなかった。でも本番では何とか届いて良かったです」とホッとした表情を浮かべた。

 また後輩たちに「自分がピッチャー出身でキャンプでもブルペンにいたので、ピッチャーに頑張ってほしい」とエールを送った。