阪神フロントが心配する金本監督へのV重圧

2016年03月25日 14時00分

シーズン本番に向けた最後の練習でおどける金本監督

 阪神・金本知憲監督(47)が25日からの中日との開幕戦(京セラドーム)を前に「期待しない選手はいない。グイグイと攻めて、負けてもファン納得のチームにする」と力強く宣言した。頼もしい限りで舞台裏でも関西財界、知識人からは早くも「優勝!」との声が続出しているが、球団フロント内部からは違う反応が…。鉄人への過剰な期待を心配して「もともと、この1年は土台作りからだったのに皆、それを忘れている」と“予防線”を張る動きが出ているのだ。 

 開幕前日の24日、金本監督は「楽しみと不安が入り交じっている。開幕戦は特別だが、戦い方は143分の1と捉えている」「期待しない選手はいない。全員に期待している。やってくれるものと思っている」「結果にこだわらず、発展途上のチームなんで恐れずにグイグイ攻めていく。負けてもファン納得の試合にする」などと力強く話した。さらに一番の「超変革」を求めたキャプテン・鳥谷にも「毎試合ユニホームが真っ黒に汚れるぐらいになってほしい」と改めて通告した。

 このような“鉄人節”もあって、11年ぶりのV奪回に向け、周囲の期待は高まる一方だが、あるフロント幹部はこう言って表情を曇らせた。「関西の財界人、著名人と会合などで話をすると誰もが『監督が金本君なら優勝もいけますな』『金本監督なら選手がついてくる。よそも大したことはないし、今年は大丈夫ですな』…と言ってくる。まだ始まってもいないのに今年はちょっと期待が大きすぎるところが逆に心配。金本監督なら、とは思っているが、そんな甘い世界ではないし、まして就任1年目。いろんなことが起きるとは思う」

 評論家諸氏の阪神優勝予想の多さに加えて、関西財界人らからも気の早い「虎V」の声。阪神が勝てば関西の経済復興につながるとの期待もあってのことだろうが、これには別のフロント関係者も「ウチはもともと今年は順位よりも若手育成を主にした土台作りが変革テーマだったはず。ところが、いつの間にか優勝の本命候補にされている。新人の高山や復帰した藤川と新戦力が結果を出していいイメージにはなっているが、本番もこの通りとはいかない。監督も期待が大きすぎてかわいそうだ。負けが続いた際、しっかりと監督のケアができる人材をつくっておかないと…」と渋い表情なのだ。

 想定外の「V重圧」に今から“予防線”を張る球団フロント。そんな中、鉄人はどんな采配を見せるか。23日に芦屋市内で首脳陣のみの決起集会を開き「力を合わせて頑張ろう!」と改めて団結を誓った金本監督。新生タイガース、注目の戦いが始まる。