巨人は8日、都内の読売新聞東京本社で緊急会見を開き、新たに高木京介投手(26)の野球賭博への関与が判明したと発表した。白石興二郎オーナー、桃井恒和球団会長も球団を通じてのコメントなどは発表しなかったが、代わりに久保球団社長が質問に応じる形で「球団の責任者として、3人とも去年で膿を出し切れなかったという責任を強く感じているということ」と辞任を決意した理由を述べた。

 ただ、この人事による球団への影響は限定的と見られている。球団の肩書が外れても、渡辺氏は読売新聞グループ本社のトップである「代表取締役会長・主筆」はそのまま。白石氏も同社代表取締役社長の座にはとどまる。新オーナーは山口寿一東京本社社長らが有力候補と見られるが、伝統的に親会社の影響力が強い球団でもあり「(今回の人事は)形式的なもので、権力構造に大きな変化はない」(読売関係者)という。

 また、桃井氏に関しては賭博問題の発覚以前に、今年中の会長職勇退が既定路線だった。むしろ、球団内では一連の賭博騒動に対応してきた久保社長がとどまることに着目し「もうひと幕あるのでは?」と見る向きもある。