日本ハム・斎藤佑樹投手(27)が1日の巨人とのオープン戦(札幌ドーム)で2回5安打4失点と炎上した。

 味方の2失策に足を引っ張られたとはいえ、その窮地を抑えてこその先発アピール。しかし、すでにアリゾナでの実戦2試合で5回7失点と打ち込まれている斎藤は、2回打者14人に40球を費やし巨人打線の強打を防ぐことはできなかった。それでも試合後は「今日は配球と投げミスの問題。もっと真っすぐで行ってよかった。アウトコースの真っすぐの感触がよかったんで次はそれを主体に(投球を)考えていきたい」と前を向いたが…ちょっと待てだ。

 1次キャンプ地のアリゾナで2試合連続KOと結果を残せなかったことで沖縄・名護での2次キャンプでは実戦登板を見送り、フォーム矯正に着手。黒木投手コーチが「打者に対しての(ボールの)見え方というのも大事にしないといけない」と言うように球の出どころを最後まで隠すフォームにと、キャンプ最終クールをその矯正に充てた。

 2010年のドラフトで斎藤を1位指名した当時のGMである山田スカウト顧問は「斎藤の本当の良さは右腕が体に隠れて真っすぐトップの位置まで上がってくるところ。だから打者はタイミングを取りづらかった。2年目まではできていたそのフォームが3年目に肩を壊したことでできなくなった」と現在につながる問題点を指摘。続けて「右腕が(テークバック時に)一塁側に入るようになってしまった」と微妙なフォームのズレが13年の右肩痛の要因となり、そのクセは今も抜け切れていないという。

 だが、この日のフォームも、対戦した巨人ナインに「全く変わらない、いつもの佑ちゃんだった」と言われているようでは道のりは遠そうだ。