中日で谷繁元信監督(45)に「ラミレス監督のやり方を取り入れるべき」との意見が出ている。DeNAのアレックス・ラミレス監督(41)は10年連続Bクラス脱却のチーム改革の一環として「打てる捕手と高いIQは求めていない。ベンチから試合をコントロールするので」として、自ら捕手へ1球ごとベンチから配球をサインで指示している。これを中日でも「谷繁監督にもやってほしい」(チーム関係者)という。

 中日では正捕手の座をドラフト3位ルーキー・木下拓哉捕手(24=トヨタ自動車)、桂、松井雅、杉山、加藤らが激しく争っているが、どの選手も帯に短したすきに長し。ここまでの練習試合やオープン戦で結果が出ていない。

 1―6で敗れた14日のDeNA戦(北谷)と4―9で敗れた20日のロッテ戦(北谷)は木下、9―7で勝った17日の韓国SK戦(読谷)は杉山、1―7で敗れた19日のDeNA戦(読谷)は松井雅、3―7で敗れた21日の楽天戦(北谷)では桂と、ここまでほぼ平等にスタメンマスクをかぶりながら散々な内容。「ほとんどの試合で序盤に大量失点しているけど、これは先発投手の責任だけじゃなく、投手の状態が悪くても、捕手が悪いなりにも上手にリードできていないから」と首脳陣は嘆いている。

 そこでラミレス式。「本当は谷繁監督に現役復帰してもらいたいところだけど、それは無理だからね。球界最多の出場記録を誇る老かいなサインをベンチから出して捕手や投手を手助けしてやってほしい」(別の関係者)との熱望の声が出始めたわけ。それくらい竜の正捕手問題は深刻ということだ。