楽天のドラフト1位ルーキー・オコエ瑠偉外野手(18=関東第一)がライバルの挑発をバットではね返した。

 初めてのオープン戦となった中日戦(21日、沖縄・北谷)に「8番中堅」で先発出場。2回の第1打席は遊ゴロで凡退したが3回の第2打席、無死二、三塁の場面で中日先発伊藤から左犠飛を放ち、オープン戦初打点をマーク。2打席のみで4回の守備から交代となった。

 実は試合前、発奮材料があった。昨年夏の甲子園準決勝で敗れた中日ドラフト1位・小笠原慎之介投手(18=東海大相模)が「オコエは変化球を投げておけば大丈夫」と話していることを伝え聞いたからだ。

 オコエは「アイツは甲子園でも直球を待っていたのに、初球にチェンジアップを投げてきた」。甲子園準決勝で8回から登板した小笠原に二ゴロに打ち取られ敗れた過去が一気によみがえったようだ。

 第1打席、オコエはその変化球を引っ掛け、まんまと遊ゴロに打ち取られたが、それでも2打席目の犠飛はスライダーをとらえたもの。2人はU―18W杯でチームメートとして戦った仲で「オコエに負けたくない」(小笠原)とライバル視されている。「甘い球だったので振り切った」とライバルの辛口ゲキを力に変えたオコエが、順調に開幕一軍へのステップを上っている。