広島「日本一の練習量」が過去の話…キクマルコンビが心配だ

2016年02月21日 10時00分

丸(右)、菊池(左)ら広島ナインには笑顔も見られたが・・・

【大下剛史・キャンプ点検=広島】広島のキャンプに関する報道で「日本一の豊富な練習量を誇る」というフレーズが使われることが多い。確かに以前は本当だったが、最近はその表現が適切なのか疑問が残る。球場全体にピリッとした緊張感のようなものも感じられない。おそらく昨年、チームに復帰した黒田や新井も、かつて自分たちが若かったころとの違いに驚いているのではないだろうか。

 

 ここ数年、広島は“カープ女子”が流行語になるなど、全国区の人気チームとなっている。マツダスタジアムの観客動員も好調だ。それに対する恩返しは、強くなって1991年を最後に遠ざかっているリーグ制覇を達成することしかない。

 

 そのために必要なのが練習だ。量がすべてではないが、力をつけるための絶対量というものはある。いくら時代が変わっても、プロ野球の世界は“やったものが勝つ”ことに変わりはない。

 

 キャンプも中盤以降になれば、体中が張ってきて、トレーナー室も大忙しになるものだが、今の広島にはそれがない。故障者が出ないに越したことはないが、それが追い込んでいないことの裏返しであるなら、シーズン中にツケが回ってくることにもなりかねない。

 

 チームの屋台骨を支えるべき存在である菊池と丸の“キクマルコンビ”が、バリバリのレギュラーとして扱われていることも気になる点だ。一人前と呼べるのは何年も連続していい成績を残してから。残念ながら、彼らはその域にまで達していないのが現実だ。今から甘やかしていては2人のためにもならない。

 

 昨年は優勝を期待されながら、3年ぶりのBクラスに沈んだ。就任2年目の緒方監督にとって、今年は勝負の年になる。ぜひとも悔いの残らないようなシーズンを送ってもらいたい。 (本紙専属評論家)