【アリゾナ州ピオリア15日(日本時間16日)発】日本ハムがアリゾナキャンプを打ち上げた。大谷翔平投手(21)はこの日もブルペンに入り、56球を投げた。最初の25球はゆったりしたフォームから、力を入れることなく腕を振った。狙ったのは右サイドの低め。もっとも、大谷が意識したのは左打者の外角低めでも、右打者の内角低めでもなかった。「練習の一環。どっちかが苦手という意識はない。今日はあっちサイドを練習しました、というだけ」と説明。フォーム、リリースポイント、コントロールを一致させる確認作業を繰り返しているようだった。

 26球目から、投球テンポとスピードを上げていった。ストレート中心ながらフォークも交ぜ、最後は力を入れたストレートを3球続け、投球練習を終えた。

 大谷は「(パドレスの)施設もとてもきれいで、すごくいい環境の中で野球ができた」と満足の表情。「日本へ帰ったら、練習(環境)はまた違うと思うが、特にやることは変わらないので、継続してやっていきたい。シーズンに向けて調整していけたらもっともっといいキャンプになると思う」と気を引き締めた。

 午後2時には全選手と栗山監督、コーチ、関係者らがフィールドに集まり、大きな円をつくると選手会長の大野が「アリゾナのみなさんに素晴らしい報告ができるように戦いましょう」とあいさつ。最後は一本締めで打ち上げた。大谷らは現地のセキュリティースタッフらと握手をしたり、ハグをしたりして感謝の気持ちを伝えた。

 アリゾナで充実したキャンプを送った大谷は3月25日のロッテとの開幕戦で開幕投手を務める可能性が高いが、栗山監督は「僕も気にしています」とかわした。チームはフェニックスからチャーター機で沖縄へ移動。仕上げの名護キャンプは17日から始まる。