今季から専任監督になった中日・谷繁元信監督(45)が、沖縄・北谷キャンプ第1クール最終日の3日、ブルペン捕手を務めた。捕手の数が足りなかったためで、防具なしでドラフト2位・佐藤優(22=東北福祉大)の直球を20球受けた。

「一人で待機していたら谷繁監督さんが『受けてやる』と言ってくれました。びっくりした気持ちと、うれしい気持ちでした。緊張感があって、力が入って抜けてしまって、いい球は1~2球しか投げられなかった」と佐藤。4か月ぶりにミットをつけて捕球した指揮官は「緊張しているのが分かった。今日は彼本来の球ではなかったけど、その後、普通に投げていたので良かった」と苦笑したが、このシーンに他の投手が反応した。

 大野が「監督はもう捕手ではないですが、機会があれば捕球してもらいたい。そうなれば何らかのアドバイスもしてくれると思うし、ブルペンにいたら『ぜひお願いします!』と言います」と希望すれば、小熊は「監督から“ナイスボール”って言われれば自信にもなるし、励みにもなる。成長したところを直接受けてもらってアピールしたい」。

 浅尾も「監督に受けてもらって(佐藤は)うれしかったと思う。僕だって緊張感が違います」。バルデス、西川らも「機会があれば受けてもらいたい」と、指揮官にブルペン捕球を望む声が噴出した。

 これには友利投手コーチも「あれだけの捕手だったんだから、みんながそう思うのは当然でしょう。受けてもらえれば刺激になると思う」と大賛成。他のコーチからは「コワモテの監督を相手にすることで精神面も鍛えられるよ」との声も。“捕手・谷繁”が引っ張りダコになりそうだ。